クローズアップ

食と農に若者の発想生かす

[2012/07]



プロジェクトの関係者が揃い、完成した料理を最終確認。レシピ発案者の長南さん(右)は大人に交じって緊張気味だ

 

ドリンク、サラダ、フルーツが付いたランチメニューに登場

高校生のレシピを商品に

 明日は牛乳の日。酪農乳業団体が「世界牛乳の日」に合わせて4年前に制定し、食育月間の6月を牛乳月間として毎年PR活動を展開している。県内では、県牛乳普及協会(島村功作会長理事)が中心になって、女子高生が発案した牛乳や乳製品を使ったアイデア料理のメニュー化に取り組むほか、東松山市のこども動物自然公園でミルクフェアを開く。
 高校、生産者、地域のお店が連携する商品化プロジェクトへ他県の関係者も熱い視線を送る。農や食を地域で支える仕組みは、地産地消や食育の推進につながるだけでなく、生産者や関係者の思いを消費者へ直接伝える絶好の機会だからだ。

コロコロみそドリア 明日から登場

 女子高生が発案したアイデア料理が、明日から深谷市のカフェ「床とこ」のランチメニューとして登場する。レシピを考えたのは県立松山女子高校2年生の長南里歩さん。牛乳に味噌を加えて作ったホワイトソースに、さいの目に切った地元産の旬の野菜をたっぷり入れるアイデアを生かして、カフェのお母さんシェフ綿貫佐智子さんらがドリアに仕上げた。その名も「コロコロみそドリア」。

 商品化のきっかけは、県牛乳普及協会(島村功作会長理事)が昨年開催した料理コンクール。長南さんは優良賞を受賞した。同協会が呼びかけ商品化されるのは2度目。同協会専務理事の岡部勇さんは、その狙いをこう語る。

「商品化プロジェクトは牛乳の消費拡大を地産地消や食育の観点から進めていく試み。生産者や乳業関係者だけでなく、学校やお店などの地域社会が連携する取り組みは他県からも注目されている」

 販売するカフェは、食品スーパーのハーズが経営する。これに生産者団体の全農県本部と埼玉酪農協、関東生乳販連が加わって、プロジェクトは進んできた。商品化を決定した会合で、同校の真下峯子校長はこう挨拶した。
「将来、自分の能力を発揮して社会に貢献してほしいと生徒たちへ伝えている。ありがたいことに、今回のプロジェクトには多くの方が関わっている。この経験が第一歩になり、人生が豊かになることを期待している」

 試食会に出席した長南さんは関係者に交じって完成した料理を味わい、「こんなにたくさんの人が関わっていることを知って緊張しました」とはにかんだ。レシピは母の助言を受けながら何度も試作して作ったという。素材の組み合わせや盛り付け、味にはプロの技が生かされている。

 「さすがにひと味違う。隠し味のみそと牛乳のバランスや、野菜をコロコロさせてたっぷり摂れるように工夫した点はしっかり生かされていてうれしいです。おばあちゃんもお店で食べるのを楽しみにしてくれています」

 コロコロみそドリアはサラダ、フルーツ、ドリンク付き980円(税込)。6月のランチタイムのスペシャルメニューとして提供される。1日10食限定。営業時間は午前11時30分から午後8時。問い合わせは同店(電話048・579・1788)。